公開日:2022.07.07
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売上・顧客満足度向上にもつながるアプリのUX/UI |そのデザインプロセスをご紹介

売上・顧客満足度向上にもつながるアプリのUX/UI |そのデザインプロセスをご紹介

新しいアプリをインストールしたものの、気付いたら使わなくなっていた――。ユーザーにこのような行動が見られるならば、アプリのUX/UIに原因があるかもしれません。昨今、UX/UIは顧客満足度や売上に大きなインパクトを与えるといわれています。では、企業はいかにUX/UIと向き合うべきなのでしょうか?本記事では、その重要性とデザインプロセスについてご紹介します。

海外ほど重要視されていないUX/UI

米国のある統計によると、97%の企業が「UXはビジネスの中で重要」と回答しており、その注目度の高さが伺えます。例えば、日本で人気のスターバックスも、品質の高いコーヒーを提供するだけでなく、「家でも職場でもないサードプレイス」を提供することで独自の顧客体験を生み出すことに成功しています。

一方で、どのようにUX/UIを向上すれば良いのか、まだまだ模索している企業が多いことも事実でしょう。ユーザー体験という言葉が意味するものも業態・業界によって異なるため、成功の唯一解は見出されていません。

アプリユーザーは、よく使うアプリとそうでないアプリを日々、無意識下で選別しています。いかに優れた商品・サービスであっても、ユーザーに使われなければビジネスとして成立しません。こうした中でユーザーの心を掴み、顧客満足度や売上を向上させるためには、アプリのUX/UI改善が欠かせないポイントになっているのです。

今求められているのは「ユーザー体験の向上」

ここ数年、消費者の関心が「モノからコトへ」移行していると言われています。消費者は商品の性質や機能だけでなく、購入前から購入の直前・直後など、あらゆる場面における体験を通して、その商品・サービスを評価しているのです。

事実、私たちも「店員の接客が良いから」「価格は少し高いが、届くのが早いから」といった理由で企業やサービスを選択しています。つまり、私たち消費者の満足度は、品質・価格以外の要素である「ユーザー体験」を通じて、大きく変動しています。だからこそ、企業のマーケティングシーンにおいても、「いかにユーザー体験を向上させるか?」といった問いが大きな課題として認識され始めています。

差別化を図るにはUX/UIの改善が不可欠

「ユーザー体験の向上」が重要視される背景として、商品やサービスのコモディティ化が挙げられます。

近年、テクノロジーの進歩や市場の発達により、以前よりも「差別化」が困難になっています。例えば、かつては高価で手が届かなかった液晶テレビも、多くの企業が参入し急速な低価格化が進みました。動画配信サービスも一気にプレーヤーが増え、競争の中で多くのヒット作を生み出されるようになりました。

消費者の視点で見ると、複数の選択肢の中から好みの商品・サービスを自由に選ぶことができる状態といえます。そして、この状況はアプリ市場でも同様です。いまではユーザーは多種多様のアプリの中からお気に入りのアプリを自由に選ぶことができています。

企業側からすると、こうしたコモディティ化が急速に進む市場の中でも、何とかして差別化を図る必要があります。そこで、商品、サービス単体ではなく、アプリや店舗など複数の顧客接点全体でのユーザー体験の向上、UX/UIの改善が注目されているのです。

UX/UIをデザインするプロセス

では、ユーザー体験の一つであるアプリにおけるUX/UIをデザインする際には、どのような流れで進めればよいのでしょうか?以下では、その具体的なプロセスをご紹介します。

1.ユーザーリサーチ

まずはユーザーを理解するためにユーザーリサーチを実施します。具体的には実際のユーザーが「どのように使っているか?」「どんなことを考えながら使っているのか?」をインタビューなどで調査していきます。ここでは多面的な情報から現状を把握し、隠れたインサイトを抽出することが目的とされます。

2.ペルソナ策定

次に、ユーザーリサーチを通して集めた情報を元に、最も一般的なユーザー像をペルソナとしてモデル化します。この段階でペルソナを策定することで、マーケティングに携わるメンバー間で具体的なユーザー像を共有することが可能になります。

3.ジャーニーマップ作成

続いて、策定したペルソナをもとに、ジャーニーマップを作成します。ジャーニーマップとは商品・サービスを「選ぶ」「買う」「利用する」といった顧客体験の各シーンを可視化したマップです。顧客とのタッチポイントをマップ上に可視化することで、現状把握だけでなく改善点の洗い出しを行います。

4.デザインプロトタイプ作成

最後に、これまでの工程で洗い出した課題を元に、顧客とのタッチポイントやデバイスのUIを具体的に設計していきます。また、インタビューなどを用いてプロトタイプに対するフィードバックを集めることで、プロトタイプの質を高めます。これにより、「製品」の一つ手前となる「試作品」が完成します。

優れたUX/UIを提供するために

今回ご紹介したプロセスを踏まえ、より優れたUX/UIを実現するにはユーザーの本質的な問題を捉えて価値を創出する姿勢が重要です。

優れたUX/UIとは、決して見た目だけ優れているということではありません。また、単に設計プロセスをなぞるだけでは本質的な価値創出につながらないことも事実です。

今回ご紹介した概念を踏まえ、ゆめみではユーザー体験の向上に重きを置いたアプリ開発を実践しています。

顧客企業のビジネス課題や戦略を踏まえた企画立案を行い、ターゲットとするユーザーに求められる顧客体験を設計。UX/UIデザインを専門とするメンバーと、システム設計・開発を担うメンバーが手を組み、継続的にユーザーから選ばれ続けるアプリの企画開発を行っています。

多くのWebサービス・アプリの開発会社が一部分の領域のみを手掛けることに対して、ゆめみでは上流工程から下流工程までを一気通貫で支援。「アプリをつくる」ではなく、「お客様のビジネスの成長」をゴールに据えるからこそ、このようなコンセプトを貫いています。 ゆめみ式のサービスデザインについては以下資料で詳細に解説しておりますので是非ご覧ください。