公開日:2022.08.11
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【成功事例からみる】 インフラ整備が顧客体験を向上させるアプリ設計のポイント

【成功事例からみる】 インフラ整備が顧客体験を向上させるアプリ設計のポイント

消費者の視点がモノからコトへとシフトする昨今、「顧客の体験価値」が競争優位を決定付けるキーファクターになりつつあります。
では、顧客体験を構築する要素は何でしょうか。デザインや情報設計が注目されがちではありますが、昨今、「インフラ整備」が他社と差を付ける鍵になる場合があります。
こうした背景を踏まえ、本記事では、顧客体験向上に繋がるアプリ設計のポイントをご紹介します。

データ統合だけではない!アプリの顧客体験を向上させるために押さえるポイント

顧客体験(CX)向上は、デジタルマーケティングに取り組む様々な企業で最重要テーマに据えられています。その中で競争が激化しているのが、スマートフォンアプリを介した体験シーンです。

アプリ上での顧客体験向上について語られるとき、多くの場合は、「顧客データの統合」がテーマとなるのではないでしょうか。もちろん、データを基点にしたアプローチも重要です。しかし、それはあくまでも数ある重要な要素のうちの1つであるはず。顧客体験を一連の流れとして捉えると、特に重要なポイントとしては次の4つが挙げられます。

CRMを強化しパーソナライズされたデジタルマーケティングを実践

1つ目は、CRMの強化によるパーソナライズの実践です。保有している顧客データを活用し、各顧客の関心に沿ったレコメンドや通知を行うことは顧客体験価値を高める基本となります。

そして、全国規模で大量のデータを扱うような場合には、このCRM強化に加えて「インフラ整備」の実践が必須となるでしょう。

イベントやキャンペーン時の高い瞬間風速に耐えうるインフラ整備

突発的なアクセス数の急増に耐えうるインフラ整備は、一定規模を持つ事業には欠かせないアプローチです。例えば、購買データやそこから得られたポイントをアプリに即時反映したり、店舗での何らかのアクションを素早く会員ステータスに反映したり、といった取り組みにはインフラ整備が必要不可欠です。

バックヤードに配慮したUX強化

3つ目は、バックヤードのオペレーションを配慮したUX設計です。アプリのUIが改善し、一見顧客体験が向上したように見えても、それを店舗で使ったときにレジが混雑したり、探しているクーポンを表示できなかったりしては意味がありません。シンプルなUI設計に加えて、ユーザーやスタッフ全員が使いやすいUX設計の視点が大切です。

各システム連携でシームレスな顧客体験の実現に

4つ目は、シームレスな体験を目指すシステム連携です。例えば、店舗公式アプリと外部システムのID連携を行えば、アプリの利用頻度向上にも繋げることができるでしょう。連続した顧客体験を生み出すことが、アプリ利用や事業活性化を促す原動力になります。

顧客から選ばれ続ける体験を生み出すためには、ユーザーの目に触れるUIのみならず、その裏側にあるインフラの整備、それらを横断的に繋ぐシステム連携が欠かせません。そして、これらの精度を継続的に高めることで初めて、確かな競争力を形にすることができます。

【事例】アプリのインフラ設計を見直しユーザーのCX向上に寄与

先にご紹介したポイントを踏まえて、インフラの見直しを基点にCX向上に成功した例を見てみましょう。今回ご紹介するのは、1000万DLを達成し、今もなおDL数を伸ばし続ける某飲食チェーン店のアプリです。

こちらのアプリは、One to One・パーソナライズドマーケティングの実現を見据えて開発されたもので、CRM強化が最大の目的とされていました。そのため、大量のプッシュ通知を遅滞なく配信するために、高い処理能力を備えたインフラ整備が求められていたのです。

この狙いを実現するために、システムインフラには高い分散処理性能を持つ「ポイントプラットフォーム」を構築。加えて、遅滞のない大量のプッシュ通知を可能とする「プッシュプラットフォーム」も開発しました。その上で、ポイントカードやSNS、店舗システムなどとのシステム連携も実現し、ポイント連携によるカードレスの運用も実現しています。

バックヤードへの配慮については、⽇中昼間帯のレジオペレーションで全国の店舗スタッフが混乱を起こさないように、異なるOS間の仕様を統一。繁忙期に見られる急速なアクセス増や、高い瞬間風速にも耐えうるインフラ構成とすることで、店内での体験価値向上にも貢献しています。

インフラ整備が顧客体験の向上につながる

顧客体験の向上を目指す上で、アプリの画面間の導線やボタンの位置といったUIの改善は欠かせません。しかし、ユーザーが求める情報に素早くアクセスできたり、それらのデータが店舗での体験価値向上に繋がったりすることは、一層重要な意味を持つでしょう。そして、その体験価値を支えるのが、クイックなレスポンスを演出するインフラ整備にあることを見逃してはいけません。

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